なぜか覚えていない有名な昔話の終わり方や背景
以前「人生の指標になる「童話」」を特集しました!その際にも少しふれましたが、有名な昔話であっても、そのバックグラウンドや、エンディングなど覚えていない物語がありませんか?
子供に聞いてみてもわからない。なんだったっけ?何が教訓なんだろう?あるとき突然気になったりしますよね。
今回は、そんな「日本の昔話」の中から、有名なお話のエンディングなど気になる所をご紹介していきます。
目から鱗なお話もあるかもしれませんね。
金太郎 (クマと相撲を取っていたけれど)
超有名人物「金太郎」!最近ではあの携帯電話会社のCMにも登場していますよね。でも「金太郎」はそもそも「どんなお話だったのか」さえよくわからない方も多いのではないでしょうか。
「桃太郎🍑」だったら、確か悪い鬼を退治するために「きびだんご」を携えて鬼ヶ島に向かって、旅の途中で犬・猿・雉を家来にして、見事鬼を退治して金銀財宝を持ち帰って家族(時に村人)と幸せに暮らすお話だった気がするな~。でも、金太郎って? 記憶にない・・・。
金太郎のエンディング
金太郎は熊などの動物たちと遊びの帰り際、橋のない川に差し掛かったとことで、大きな木を素手で倒して橋を作ってわたります。そして、それを見ていたきこりに力量を試されます。きこりは合格と判断すると、自らの身分(源頼光の部下の碓井貞光)を明かし「金太郎」をヘットハントするのです!
しかも、なんと「金太郎」の亡くなった親はもともと武士であったことも判明👀💦
育ての親の「山うば」もチャンスがあれば金太郎を武士として「坂田」という家名を継がせたいと思っていたと!
そして、「金太郎」は京都で源頼光」に「金時」という名を与えられ「坂田金時」と名乗って「源頼光 四天王」の一人として活躍することになるのです。
金太郎には続きが
金太郎の本編は、このようなエンディングを迎えるのですが、実はこの後、別の昔話と繋がっています。
「酒呑童子」という名前を聞いたことがある方も多いと思います。最近は「妖怪ウォッチ」などにも妖怪のボス的なキャラクラーとしても登場したりしていますね。
この時代に、都に現れては「女・子供」をさらって奴隷として働かせ、用済みになると食べてしまうという凶悪な鬼!それが「酒呑童子」です。
この「酒呑童子」の討伐を行うのが「源頼光と四天王」なのです!ここに「坂田金時」登場🌀
やっぱり「金太郎」も「桃太郎」みたいに鬼退治してました~🙌
このお話は「大江山」という「酒呑童子退治」の昔話❕
ご存じない方は、ご一読いただくと「金太郎」の理解が深まりますよ。
また「大江山」にはさらに、その後日談の昔話「羅生門」というお話がありますので合わせて読みたいところです。
(このお話には、金太郎は出てきません)
「金太郎」どこまでご存知でしたか?
昔話は、文字数は多くありませんので、これを機にお子さんと一緒に親子で「金太郎」のおさらいをしてみませんか?
身の回りの人に何かの機会に話題として話せるかもしれませんよ💛
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金太郎
三年寝太郎 (寝てばかりいたけど、それでどうした)
こちらの「太郎」も意外とエンディングを知らない方が多いのではないでしょうか?
三年間寝てばかりいてどうしたんだっけ?怠け者が天罰を受けて改心するお話だったかな?
いえいえ、このお話はそんなべたなお話じゃないんです。
三年寝太郎のエンディング
他の昔話にもよくありますが、三年寝太郎にはいくつかのバージョンが存在しています。最終的な結末は同じなのですが、背景や途中経過が異なっています。
今回はその中の一つ「知恵を使った」バージョンをご紹介します。
干ばつで水不足のため、あまり作物が実らない村。そんな村で三年間ぼーっと寝たままの「太郎」に周りは最初は怒っていましたが、次第にあきれ果ててしまっていました。
そんなある日「太郎」は起き上がり、親に大量の草鞋と船を用意してもらい、船を出して沖へ向かいます。
しばらくの日数の後「太郎」が戻ってくると、新品だった大量の草鞋たちは皆ボロボロになって船に乗っていました。
すると「太郎」はその草鞋を大きな桶に入れて煮だし始めました。やがて桶の下の方に土や砂がたまってきました。でも、その中に光るものがちらほら・・・。「太郎」が言うにはそれは「金(Gold)」だと!
そう!「太郎」が船で向かった先は「佐渡島」。そこで働いている人たちに無償で新品の草鞋を提供し、土砂の浸み込んだ古い草鞋と交換してきたのです。土砂の中には発掘している「砂金」も一緒にしみこまれているため煮出すことで「砂金」の回収に成功したのです💡✨
「太郎」はこの「砂金」から得たお金で、水不足にあえぐ村に堰・水路を作り水に困らない村づくりを行い村人に還元したのです😢
これって凄いお話じゃないですか? 目から鱗。何で知らなかったんだろう?
三年寝太郎の背景や手法には色々なバージョンが
先ほども少し触れましたが三年寝太郎の背景は「庄屋の息子」「おばあさんと2人暮らしで、おなあさんが亡くなるまでは大変な働き者だった」などいろいろなお話があります。また、解決方法も「山の上の大きな岩を川に落として支流を作る」「一人で水路を掘り始めて、やがて村人も協力して水路を作る」などいくつも存在していて、それぞれ感動物語でもあります。
しかし「太郎」はただ怠けていた訳ではなく「ただ毎日一生懸命働くだけでは、村の貧しさは解決できない。どうしたら、根本的に解決できるのか」の解決策を練っていたことは共通しています。
このお話、お子さんと一緒に親子で読み返して感動してみませんか?
竹取物語 (かぐや姫は月に帰っちゃったけど、その後日談がつづく)
「かぐや姫」これは「金太郎」や「三年寝太郎」とは違って、皆さん大体のストーリーはご存知ですよね。むしろ話題は「何のために地球に来ていたのか」「なぜ、成長が早かったのか」「なぜ、月に帰ってしまったのか」など「かぐや姫」のバックグラウンドの謎を知りたいと思っている方が多数ですよね。
でもこのお話には、かぐや姫が月に帰ってしまってからの後日談部分があって、そこが最後のエンディング(落ち)であることをご存知ですか?
竹取物語のラスト
かぐや姫を自分の嫁にと有力者による争奪戦が繰り広げられますが、誰も良い結果を得ることができません。その中には時、時の「帝」も入っていました。
かぐや姫は月で犯した罪の償いが晴れたら、月に帰らなければならない定めだったため、誰の求婚も受けることができなかったのです。
かぐや姫は、月へ帰る際に、「育ての親」への手紙のほかに「帝」にも手紙と「不死の薬」を渡すように使いに預け月へと帰っていきます。
後に「帝」はそれを受け取ると「かぐや姫のいないこの世界で不死で会ってみ意味がない」と思い、駿河の国(静岡県)にあるという、天に一番近い山でその薬を焚かせました。
それから、この山は「不死の山」と言われるようになりました💧
「富士山」の話にまでなるとは、ご存知でしたか?
もちろん「富士山」の語源には様々な説がありますのでこれは物語の中に登場する一つの説ですが。
いかがですか、かぐや姫の物語は読み返すまでもないかもしれませんが、読み落としの部分をこうしてみてみると面白いですよね。
今夜あたり、豆知識として家族団らんの際に、お子さんに話してみてはいかがですか?
そこからいろいろと話題も広がりそうですよ💕
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竹取物語
一寸法師 (もともとは小さくて、突然大きくなったけど、つまり何だっけ?)
「一寸法師」と「打ち出の小槌」これはセット物で記憶にある方は多いと思います。
なんだか、鬼と戦って活躍した気がするけれど、どんなお話だったっけ?「打ち出の小槌」は戦利品?
ざっくり、解説いたしましょう。
一寸法師の概要
ある子供のない夫婦が、明神様に「指くらいの小さな子供でよいから子供を授けてほしい」とお願いしたところ「本当に小さすぎる赤ちゃんが誕生」しました。
大きくなった「一寸法師」は自分の力量を試すために上京(京都)することにしました!ここで、有名な「茶碗の船」が登場!船で京都に上ります。
そこで「お金持ちの大臣」のところに何とか就職が叶い働き始めます。そこで、その家の「姫」に巡り合い仲良くなりますが、ある時「一寸法師」のいたずらで「姫」は追い出されてしまします。
申し訳なく思った「一寸法師」は「姫」共をすることに決め自身の実家に船で連れて行こうとしますが、アクシデントでなんと鬼のいる島に漂着・・・。
ここで「姫」を見つけて食べようとする「鬼」たちと格闘(一度飲み込まれて、おなかの中から刀で刺す💦外に出てからは目玉に攻撃)して勝利します🙌
そして、鬼が忘れていった、何でも願いの叶う「打ち出の小槌」で体が通常のサイズに変身❕ 次に食べ物や金銀財宝を打ち出して船で都に帰還します。
これが都で噂になり天皇さまの耳に入り面会する事に。「一寸法師」の身辺調査をすると、なんと「おじいさん」は中納言、おばあさんも「少尉」といった名門の家族で「無実の罪」で田舎に追われていたことが発覚💡おとうさんって、身分を隠していたのね。
天皇は「一寸法師」に官位を与えて「姫」との結婚を許しました! お家は復興され「一寸法師」は両親を呼んで一緒に楽しく暮らしました。
こんな「桃太郎」と「金太郎」をくっつけて「格闘シーン」にアイデアを盛り込んだかのようなお話なんです!
確かに「打ち出の小槌」がキーポイントですので、このことは皆さんよく覚えているのだと思います。
私の解説では、現代のレポート風にまとめていますので、色気や雰囲気がありませんね・・・。
皆さん、もっと楽しくこのお話を読みたいことと思います。
お時間のある時に、お子さんと一緒に、親子で楽しく「一寸法師」読んでみてくださいね。
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一寸法師
親子で読もう!意外と知らない昔話のエンディングまとめ
今回は、日本の昔話の中でとても有名なのにエンディングやバックグラウンド・概要を意外と知らないお話をまとめて解説してきました。ほかにも、日本でも、外国でもまだまだいっぱいありますのでまたの機会にご紹介していきたいと思います。また「浦島太郎」などのように、もともとの原話ではその続きがあったものが、現代の童話では外されていてよくわからない話になっているものなどもありますので、このあたりのお話も併せてご紹介していきたいと思います。結構、お子さんと楽しい話題になると思いますよ💞
では、次回も「ふぁんすた」をよろしくお願いいたします。
~親子で楽しむ ふぁんすた~
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